11/16(土)-18(月)の3日間にわたって、徳島県徳島市で開催されました。1年ぶりに飛行機に乗って、四国まで出張。
初日はシンポジウム。さすがに巡礼研究の盛んな四国。今日のシンポジウムもとても内容が盛り沢山で勉強になりました。古代からさまざまな仏教的修行者の修行場だった四国の辺路(へじ)が、江戸時代になって、弘法大師信仰の巡礼、遍路(へんろ)へと変化していく様相がいろいろな史料から解き明かされつつあるのがとても面白いです。
2日目は研究発表19本。ヴォリュームも密度も近年稀にみる濃さ。聞き逃せないご発表が次々に続きました。これをさばく実行委員の皆様に頭が下がります。その中で、北九州の松会・柱松儀礼は、はたして駿河・伊豆・相模の中世近世の山伏の神木(シギ)儀礼のルーツなのかしらん?と思いながら、こういうのはそのつながりを論証できる史料もないし、さてどうしたもんか?と思った次第。
懇親会では、素晴らしいパフォーマンスを拝観できました。保存会?というレベルではなかった。プロの技。阿波木偶三番叟まわし。最初から最後まで魅せられました。
3日目は四国遍路古道巡見と徳島県立博物館見学の一日。3コースに分かれての巡見のうち、八十八ヶ所巡礼の20番札所 鶴林寺を参拝したあと、那賀川・一宿寺から、現代の道とは違う中近世の古道「かも道」を 21番札所 太龍寺、そして南の舎心まで登山するコースに参加しました。阿南市文化振興課の熟練の先達がガイドを務めて下さいました。
標高約500mの山のあっちにもこっちにも、中世以前に起源がある寺院の伽藍が立派な形で広がっていて、しかも白装束のお遍路さんが世界中から(ヨーロッパ系の方が多そう)お参りに来ているという、驚きの景観。日本も捨てたもんじゃない。
標高500mまで登っても、森の中でカゴノキ(鹿子の木)やイズセンリョウ(伊豆千両)が目立っているのは、やはり南国なんだなあと思いました。
これにて3日間の学術大会は終了。徳島県立博物館の長谷川先生をはじめ実行委員の先生方には大変お世話になりました。ありがとうございました。来年は三重県伊勢大会(メイン会場は皇學館大學)。
帰りの飛行機が遅れて、疲れ果てて深夜に家に帰りつくことになりました。
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