日記

2024年12月 6日 (金)

小田原 量覚院秋葉寺 火防祭

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久しぶりにお訪ねしました。本山修験宗 量覚院の火防祭。公式の修験道教団の山伏が集合して修験道寺院で催行される祭礼は神奈川県内ではここだけではないでしょうか。しかも秋葉権現の七十五膳供もあり。それだけに貴重な祭礼だと思います。

本山の京都聖護院からも何人もご出仕されていて、自分が大峰奥駈修行の新客の時に大変お世話になった泰岳師もいらしていました。修験道の本格的な儀礼を拝観するには神奈川県内ではなかなか機会がありません。特に本堂で行われた息災護摩供はたっぷり一時間。修験懺法も久しぶりに拝聴しました。唱えられた真言も三十種以上。本山修験の勤行常用集にはない秋葉権現の真言が特に重視されていたのはさすがに秋葉権現を本尊とする量覚院ならでは。そしてやはり見事なのは松明で梵字を描きながらの火生の舞。

お陰様で身体が煙臭くなりました。合掌。

2024年12月 2日 (月)

2025年1月3日(金)相模国霊場研究会 八菅山巡検のお知らせ

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2025年1月3日(金)午後に、相模国霊場研究会 八菅山巡検(『八菅山地誌調書上』を歩く)および八菅神社宝物館見学を実施することになりました。案内人は第11回相模国霊場研究会の発表者 城川です。参加費は資料代ほか諸経費200円。※ 宝物館が開館するのは正月三が日と祭礼日だけです。

当日12:30、本厚木駅中央改札口前集合の予定です(12:44のバスに乗車)。参加希望の方は事務局城川までお申込み下さい。
http://banshowboh.world.coocan.jp/sagami_study/

2024年11月19日 (火)

第44回 日本山岳修験学会 徳島学術大会

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11/16(土)-18(月)の3日間にわたって、徳島県徳島市で開催されました。1年ぶりに飛行機に乗って、四国まで出張。

初日はシンポジウム。さすがに巡礼研究の盛んな四国。今日のシンポジウムもとても内容が盛り沢山で勉強になりました。古代からさまざまな仏教的修行者の修行場だった四国の辺路(へじ)が、江戸時代になって、弘法大師信仰の巡礼、遍路(へんろ)へと変化していく様相がいろいろな史料から解き明かされつつあるのがとても面白いです。

2日目は研究発表19本。ヴォリュームも密度も近年稀にみる濃さ。聞き逃せないご発表が次々に続きました。これをさばく実行委員の皆様に頭が下がります。その中で、北九州の松会・柱松儀礼は、はたして駿河・伊豆・相模の中世近世の山伏の神木(シギ)儀礼のルーツなのかしらん?と思いながら、こういうのはそのつながりを論証できる史料もないし、さてどうしたもんか?と思った次第。

懇親会では、素晴らしいパフォーマンスを拝観できました。保存会?というレベルではなかった。プロの技。阿波木偶三番叟まわし。最初から最後まで魅せられました。

3日目は四国遍路古道巡見と徳島県立博物館見学の一日。3コースに分かれての巡見のうち、八十八ヶ所巡礼の20番札所 鶴林寺を参拝したあと、那賀川・一宿寺から、現代の道とは違う中近世の古道「かも道」を 21番札所 太龍寺、そして南の舎心まで登山するコースに参加しました。阿南市文化振興課の熟練の先達がガイドを務めて下さいました。
 標高約500mの山のあっちにもこっちにも、中世以前に起源がある寺院の伽藍が立派な形で広がっていて、しかも白装束のお遍路さんが世界中から(ヨーロッパ系の方が多そう)お参りに来ているという、驚きの景観。日本も捨てたもんじゃない。
 標高500mまで登っても、森の中でカゴノキ(鹿子の木)やイズセンリョウ(伊豆千両)が目立っているのは、やはり南国なんだなあと思いました。

これにて3日間の学術大会は終了。徳島県立博物館の長谷川先生をはじめ実行委員の先生方には大変お世話になりました。ありがとうございました。来年は三重県伊勢大会(メイン会場は皇學館大學)。

帰りの飛行機が遅れて、疲れ果てて深夜に家に帰りつくことになりました。

2024年11月 4日 (月)

第11回 相模国霊場研究会

追加告知:2025年1月3日(金)午後「八菅山巡見」が決まりました。まだ詳細は未定ですが、ご希望の方は事務局&案内人 城川までお申込み下さい。
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今回は、ご発表予定だった岡崎さんが発熱のため急遽参加出来ず、研究発表は城川一人となりました。結局ご参加20名。自分では、たぶんまた時間内に終わらないだろうなと思っていた大部の史料の読み解き発表なので、一人しかいないのだったらフルに時間を使わせて頂こうと、たっぷり2時間半ぐらいを使って『八菅山地誌調書上』を最後までご紹介させて頂きました。

今日は、いつもの部屋の予約が取れずに、実験(or調理)実習室のような部屋になりましたが、なんと夕暮れの窓の外には、八菅山伏が峰入り修行をしていた山並み!そして、司会を務めて下さったのは八菅山には縁の深い愛川町出身の佐藤けいすけ神奈川県議会議員。不思議なご縁がつながって感慨深い会になりました。ありがとうございました。

打上げでは、1996年生まれの大学院生や写真家がいると、飲み食べのスピードが違うのを実感。結論、とっても楽しい研究会でした。

次回は、来年6月2日(月)の予定です。研究発表は、今回参加出来なかった岡崎佑也さん(東洋大学大学院文学研究科史学専攻日本史学コース博士後期課程)の上州地方文書にみる安政期の大山大火についてのご発表と柳田尚也さん(一般社団法人半原宮大工集団理事)の半原大工についてのご発表と決まりました。

ご参加者、常時募集しています。
http://banshowboh.world.coocan.jp/sagami_study/

 

2024年10月 7日 (月)

第11回 相模国霊場研究会のお知らせ

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事務局を務めている第11回 相模国霊場研究会の告知を始めました。ちょっと遅めになってしまいました。今までご参加下さっている関係諸兄姉には近日中にハガキも届きます。よろしくお願いいたします。
詳細はコチラです↓。

2024年10月 5日 (土)

岩田書院創立30周年記念出版『論集修験道の歴史』全3巻 完結記念研究会「修験道史研究の成果と課題」

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10/5(土)の本日は、岩田書院創立30周年記念出版『論集修験道の歴史』全3巻 完結記念研究会「修験道史研究の成果と課題」でした。ZOOMでオンライン参加させて頂きました。15時から始まってみっちり3時間強。会場にいらっしゃる岩田さんを含めた8名ほどの先生方が解説や意見を交わす形のシンポジウム形式。この『論集修験道の歴史』全3巻は、山岳宗教の調査研究にかかわっている人間ならば、たとえ歴史学の立場ではない人間にとっても必読のシリーズです。修験道史の定説はこの30年の間にどんどん塗り替えられています。最新の知見がとても重要です。

神奈川県域の地域博物館や資料館の展示解説を拝見したり、大山関連の書籍を読んでみても、 時々、いまでは旧説になっているとんちんかんな解説をみかけることも珍しくありません。皆さん、これを読むべきでしょう。

今日は、お話のやり取りだったので、わかりやすく要点や今後の研究課題が見えて大変有意義でした。残念だったのは、発言者によっては若干聞き取りにくかったり、ネット環境のせいか音声の途切れる時間帯があったりしたことでしょうか。

以下ご紹介します。
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『論集 修験道の歴史1 修験道とその組織』(川崎剛志・時枝務・徳永誓子・長谷川賢二 編)2023年6月刊
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN978-4-86602-130-0.htm
『論集 修験道の歴史2 寺院・地域社会と山伏』(川崎剛志・時枝務・徳永誓子・長谷川賢二 編)2024年7月刊
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN978-4-86602-158-4.htm
『論集 修験道の歴史3 修験道の文化史』(川崎剛志・時枝務・徳永誓子・長谷川賢二 編)2023年9月刊
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN978-4-86602-157-7.htm

2024年9月16日 (月)

丹沢に魅せられた人々&丹沢大山と秦野の修験@はだの歴史博物館

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所用で実家に行ったついでに博物館に行ってきました。
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/www/contents/1001000002124/index.html

展示「丹沢大山と秦野の修験」(~10/27まで)は、小さい会場に、修験道の概説、秦野にゆかりがある可能性が高い東大寺初代別当(&大山開山)良弁について、大山縁起絵巻、秦野市域の近世修験の活動の痕跡、などが展示されていました。堀山下の修験の遺物は大変興味深いものでした。

ただ、拙著や拙論の一部も参考文献になっていましたが、修験道史の基本的な説明に首をかしげる個所があったり、丹沢修験の道として紹介されている地図コースの参考文献が拙著の中でもそのことにまだ触れていない昔の拙著になっていたりという課題も見つけてしまったので、参考文献の事についてのみご指摘させて頂きました。

「丹沢に魅せられた人々」(~10/6まで)はびっくり仰天の写真をたくさん拝見しました。武田久吉(アーネスト・サトウ次男)が撮影した丹沢の写真がこんなにあることを今まで知りませんでした。渋沢丘陵から表尾根を撮影した「渋澤の臺地から、冬の三ノ塔、塔ノ嶽、鍋割山」などはオーッ!と声が出てしまった始末。98歳の父親に見せたいと思いました。

2024年8月29日 (木)

万象房カルチャー 2024年度 歴史地理&自然ウォーキング

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2024年度の歴史地理&自然ウォーキングの新規会員募集を始めています。

現在のところ、火曜組14名(残枠1名)、木曜組13名(残枠2名)、金曜組15名、計42名様のお申込みを頂いています。少人数募集ではありますが、少しのオーバーでしたら対応可能ですので、ご希望者はなるべく早くお申し込み頂けるとありがたいです。

タウンニュース等に募集広告記事を出すと確実にお申込みが殺到するので今回はクチコミの範囲でお知らせいたします。
https://banshowboh.com/walking_kigawas.html

2024年8月27日 (火)

長賢?

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宝治元年(1247) 、承久の乱で敗れ配流先で亡くなった後鳥羽上皇の霊を慰めるために建立されたという鎌倉鶴岡八幡宮寺の今宮(新宮)。当所には後鳥羽の誕生時から後鳥羽を宗教的に護持してきた長厳と順徳上皇もともに祀られていたらしい。あきらかに祟りを畏れての事。

ところで、『吾妻鏡』では複数個所で「長賢」になっていてここの石碑でもそうなっているのが不思議。京都や熊野の史料では「長厳」で、熊野三山検校、新熊野社検校、石山寺座主、大僧正という要職に就いた仁和寺出身の真言宗僧(『朝日日本歴史人物事典』は間違えて園城寺出身の天台宗僧としてしまっています)であり修験者。天台宗園城寺系の熊野三山検校が多い中で、後鳥羽の強い引きで熊野三山検校の地位を手に入れた修験道史上有名人。

2024年8月26日 (月)

『論集 修験道の歴史3 修験道の文化史』(岩田書院 2023)

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『論集 修験道の歴史3 修験道の文化史』(岩田書院 2023)を読んでいたら、自分の名前が出ていて昔の論文が紹介されていました。目が覚めました。研究続けます。

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