第9回 相模国霊場研究会
今回の研究発表は以下のお2人が務めて下さいました。
1) 呉 珂(神奈川大学大学院 歴史民俗資料学研究科 博士後期課程)
「近現代相模大山の景観変遷と先導師の景観操作:絵地図、絵はがき資料と現在の動き」
2)飯塚 利行(清川村 文化財保護委員長)
「煤ヶ谷地区に残されたニホンオオカミの頭骨や前肢と武蔵御嶽信仰」
新しい方が4名もご入会下さり、質疑応答も含めて大変有意義な会となりました。神奈川新聞の記者の方やNHKダーウィンが来たのディレクターの方までオブザーバー参加下さいました。ご参加の皆様、ありがとうございました。
たくさんの観光客や登山者が訪れる大山ですが、その大山信仰を近世以来支えてきた門前町の先導師(もと御師)の現状を冷静に分析されていらっしゃる発表に、さて、大山はこの先どうなるのだろう?と思った方は多かったのではないでしょうか。発表者の呉さんは内モンゴルから留学されて相模大山の研究をしているという逸材。これからも応援したいです。
後半は、ニホンオオカミの講演会があるという誤解情報まで流れてちょっと受付に混乱をきたした注目のご発表。その頭骨や前肢のリアルな写真の紹介やその骨が呪物として地域にどのように伝承されて来たのか、とてもわかりやすい発表でした。宗教史研究で比較的明らかになっている18世紀前半のオオカミ信仰胎動期と、信仰の様相に謎の多い19-21世紀の呪物としてのオオカミの骨信仰。みなさん、オオカミに憑りつかれています。
次回は来年6月3日(月)の予定です。発表予定者も2人決まりました。私、城川と本田不二雄さん(ノンフィクションライター)です。詳細が決まりましたら改めて告知いたします。
http://banshowboh.world.coocan.jp/sagami_study/index.htm
« 本日の『朝日新聞』神奈川版に11/6相模国霊場研究会関連記事が掲載されました。 | トップページ | 第43回 日本山岳修験学会 霧島学術大会 »
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