18ページの写真「鐘ヶ岳で発見された古代寺院の瓦」その1
厚木市七沢の鐘ヶ嶽の中腹で、古代瓦を見つけた方は、昔からかなりいらっしゃると思います。それを持ち帰って秘蔵されている方もそれなりにいらっしゃるでしょう。お持ちの方は、隠匿せずに、せっかくの文化遺産ですから、厚木市立あつぎ郷土博物館へ寄贈いたしましょう。我々みながお世話になってきた大野館長もこの春で定年退職です。ぜひぜひ。
鐘ヶ嶽の古代瓦が研究報告書に正式に記されたのは、加藤芳明・富永樹之「厚木市七沢の鐘ヶ嶽の瓦について」『神奈川考古 第36号』(神奈川考古同人会 2000)。2018年にはやっと厚木市による調査も行われました。
この写真は、2004年に埋蔵文化財センターの富永さんのもとを訪ねて撮影させて頂きました。
左の上下丸い2つは六葉単弁蓮華軒丸瓦。上段右2つと下段右は平瓦で「相模国分寺〈※1〉の瓦(温故館蔵)と南多摩古窯址群〈※2〉出土瓦にまったく同じ模骨文字瓦があり、同氾〈※3〉の可能性が高い」そうです(前記報告書)。確かに「上」か「下」のような文字が読み取れます。
※1 相模国分寺=現在の海老名市国分南1丁目
※2 南多摩古窯址群=南多摩窯跡群(町田市・八王子市・稲城市・多摩市・日野市)
※3 同氾=同じ型から作ること
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