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2020年10月 6日 (火)

表紙の写真その2『相州八菅山書上』国峰修行

Hasugesan_kakiage1

国立公文書館蔵『相州八菅山書上』の「国峰修行」の冒頭です。
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一 国峯修行
 一 二月十五日雨波継と申本尊江神酒ヲ供シ雨波敷殿仕度致し候
   尤年番寺庫ニ於ゐて山中江神酒を振舞申候当日ゟ祭礼
   中三月廿五日迄ハ手造り之濁酒ヲ酌候先例ニ候
 一 同十六日神木之神酒供シ山中江振舞申候
 一 同十七日神木立当日も神酒を出シ申候
 一 同十九日御礼祷祀礼之振舞料理先例有之当日
   奮家之氏子共罷出候旧例ニ候
 一 同日夜御幣加持并先達駈入之法具仕度吉例之神酒遣之
 一 同廿日祭禮修行年番にて神酒を供シ吉例之盃を出シ夫ゟ
   祭礼場江仕出鳥居之間ニおゐて捧幣神分ヲ讀本堂前ニて
   捧幣祭文讀祖師堂前ニて捧幣神分ヲ讀是ゟ大先達
   駈入 大先達者修行九度以上者勤之 
       九度未満之者不能勤山法ニ御座候 夫ゟ本堂庭前ニ而神木之

   ・・・(後略)・・・
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この史料が国立公文書館にあることは知っていました。ところが、八菅山について調べていた今までの研究者の誰もがその内容を確認していない事が気になっていました。どうせ数枚の史料だろうと高をくくって複写を申請しました。電話がかかって来ました。枚数が多いので結構な金額になるようなお話。思い切ってお願いしました。なんと表紙裏表紙付きで51丁、96ページ。

文政9年(1826)に八菅山が幕府の地誌調所に提出したものです。びっくり仰天、崩し字辞典を片手に読み始めました。しかーし、私は哲学科日本思想研究の出身。2017年の秋から冬にかけて、愛川町の山口研一先生のもとへ通ってご指導を受けながら添削して頂きました。
※その頃のブログ日記↓
https://banshowboh.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-794c.html

お金もかけたし時間もかけたしだったのですが、いつの間にか、私が複写依頼をしたこの史料は国立公文書館のデジタルアーカイブで公開されました!なるほど、利用者のお金で複写して、しばらくして公開するわけか~。

この史料の詳しくは拙稿「「相模の国峰」再考-『相州愛甲郡八菅山附属修行所方角道法記』と『相州八菅山書上』-」(『山岳修験』第62号、日本山岳修験学会2018)を参照してください。

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