日記

2023年2月16日 (木)

国会図書館で資料コピーの半日

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読まなくてはと思いながらもまだ読んでいない各種論文を読んだり複写したりするために2ヶ月ぶりに国会図書館まで出張(すべて購入できるほどのインカムはありません)。前回は上智大学N澤教授にばったりお会いしましたが、今日は知り合いには会いませんでした。東京の中心地も青空がきれいでした。

いつも利用していた国会図書館の大食堂がコロナ禍で閉店してしまったので、最近は引き続き営業している喫茶室のうち新館地下のお店でカツカレー定食を食べました。図書館に行くとカツカレーが食べたくなる条件反射。

2023年2月14日 (火)

金沢文庫 特別展「旅する、大蔵経―称名寺所蔵宋版一切経の道程―」

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フィールドワークガイド仕事の下見で横須賀まで出張したついでに、帰り際、金沢文庫の特別展「旅する、大蔵経―称名寺所蔵宋版一切経の道程―」に研修のため足を延ばしました。これはかなり手ごわい内容で、一般の皆様にこの内容を伝えるのはなかなか大変だろうなあと思いながらも、(現国名で言えば)インド・イラン・パキスタン・ウズベキスタン・パキスタン・中国ウイグル自治区など各所から中国にやって来て経典を翻訳したお坊さんたちや中国からインドへ渡ってたくさんの経典を持ち帰って翻訳したお坊さんたち、つまり「三蔵法師」が日本の文化にどれだけ大きな影響を与えたのか!と改めて思いながら勉強させて頂きました。2023年3月21日(火)までです。

余計なことを言うと、なぜアジア全体地図や東アジア地図を展示に使わないのでしょう?と素朴な疑問。閉館間際だったのでアンケートは書いていないので後出しコメントになりますが。

2022年11月24日 (木)

国学院大学博物館特別展「走湯山と伊豆修験―知られざる山伏たちの足跡―」

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国学院大学博物館特別展「走湯山と伊豆修験―知られざる山伏たちの足跡―」を拝見して研修してきました。

2007年頃の拙著や拙論でも紹介したことのある伊豆半島を時計回りに巡礼していた修行(「伊豆峰」)についての考古学的知見からの展示。丹沢山地エリアと同様、明治時代初めに途絶えてしまっているし全国的にはあまり知られている修験集団ではないのでこうやって特集するのは大変有意義だと思います。史料がそれほど残っているわけではない中で周辺分野の情報をうまく活用していて見ごたえもありました。

ただ、タイトルの「伊豆修験」の用語は果たして適切なのかしらん?「伊豆走湯山修験」または「伊豆山修験」の略称として使っているのでしょうが、「~修験」という用語は所属一山(または寺社)名と組み合わせて使うべきではないのかしらん?伊豆国には別組織に所属していた山伏もいたはずですしねえ。

会期は11月12日(土)~1月22日(日)です。皆様にお勧めいたします。
http://museum.kokugakuin.ac.jp/special_exhibition/detail/2022_shugend

2022年11月 9日 (水)

第7回 相模国霊場研究会のご報告

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今回はご参加者が少な目だったのが少し残念ではありましたが、薩摩花太夫さん(説教節語り)・京屋巧さん(三味線)による『小栗判官一代記 照手姫車引きの段』の実演から始まりましたので、最後まで飽きることのない研究会となりました。説教節の会の皆さんは八王子を中心に活動していらっしゃるので、どうしても多摩地域における説教節の変遷と現状のお話が多くなりましたが、藤沢から始まり、熊野本宮の温泉で復活する『小栗判官』のストーリーは相模国の霊場文化を考える上で踏まえておかなくてはならないものと心得ています。

後半の城川の発表は、『大山地誌調書上』20部中の最後の「八大坊」までの準備をする余裕がありませんでしたので、また後日、その3「八大坊」という形で翻刻をお示ししたいと思っています。

なお、今回は、会場の「ユニコムさがみはら」ミーティングルームで、楽器演奏が許されていなかったことを全く知らずに、企画を実施してしまいました。今回、「ユニコムさがみはら」のご担当者様の皆様には、誠に申し訳なく思っております。今後は、演奏を含む企画を実施する場合は、別の会場をセッティングしてご迷惑をかけないようにいたします。

次回8回は2023年6月5日(月)の予定です。詳細は会場が確保出来てから後日公表いたします。
http://banshowboh.world.coocan.jp/sagami_study/index.htm

2022年10月24日 (月)

日本山岳修験学会 第42回学術大会@長野県飯田市

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主催 日本山岳修験学会・同第 42 回飯田学術大会実行委員会
共催 柳田國男記念伊那民俗学研究所・飯田市・飯田市教育委員会
後援 南信州広域連合・伊那谷研究団体協議会・南信州文化財の会・伊那史学会・伊那谷地名研究会・風越山を愛する会

研究発表:「三山学頭檀那院胤海と念仏聖」「東日本大震災以降における法印神楽の継承とその課題」「文化観光と修験道—羽黒山を中心に—」「験比べについての一考察」「新しい霊山に集う人々—近代武州日原(にっぱら)白石山の仙人・教祖・行者—」「昭和戦後期の武州御嶽山—生存戦略としての観光化—」「富士山登山案内図の制作と頒布—吉原宿田子之浦絵図の分析から—」「西浦田楽における別当と能衆」「南信州の富士山信仰を探る」「長野県南部・愛知三河の亡霊塔」「文化八年 十六善神図 から検討する秋葉・金比羅信仰の諸相」「英彦山修験道における自然信仰と森林文化再興—鬼杉落枝と千本杉による不動明王像制作—」「和歌森太郎の木曜会加入前における修験道研究」

公開講演:天竜川水系における山岳信仰と修験道
「山岳信仰と景観 —虚空蔵山を中心に—」「東山道と南信州の顕密寺院」「遠山霜月祭にみる修験道儀礼と信仰」

巡検:Aコース(白山信仰の山 風越山(権現山)登拝コース)、Bコース(東山道と南信州の顕密寺院)、Cコース(遠山霜月祭の伝承地)

私は風越山に登ってきました。今までほとんどご縁の無い場所で、全国から参加された研究者の幅広いご発表でした。今回は山岳宗教・修験そのものよりも山岳信仰の諸相のご発表が多いのかなという個人的印象をもちました。

しかし、遠かったです。来年は 鹿児島県霧島11/25-27だそうです。参加できるのかどうかまだ不明です。

学会ホームページはこちら↓です。会員常時募集中です。
http://www.sangakushugen.jp/index.html


2022年10月21日 (金)

信州高遠石工の世界一日フィールドワーク

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本日は長野県飯田で開催される日本山岳修験学会第42回学術大会に合わせて前乗りで伊那市高遠をフィールドワーク。

丹沢山麓から小田急線沿線エリアの江戸時代の石造物・石仏文化のルーツの地の一つともいえる近世高遠石工の生活空間に残る、そして近代現代にも造像され続けた石造物の量と大きさにびっくりし、近世の郷土の偉人として今も尊敬されているスーパー石工たちの存在にもびっくりいたしました。

歴史博物館の学芸員の方も、畑仕事中の方も、犬の散歩中の方も、みな目当ての石造物を親切に教えて下さいました。ありがとうございました。

2022年6月 6日 (月)

第6回 相模国霊場研究会

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「相模国霊場研究会」の第6回が相模大野の相模原市立市民・大学交流センターユニコムプラザさがみはらで開催されました。

本日の発表者は1)Kozic Joskoさん(ハイデルベルク大学大学院博士課程:ドイツ)「海外から観て研究される「修験道スタディーズ」と国境を越えた「グローバル修験道」 -大山信仰を軸に-」、と 2)私 城川 隆生「『大山地誌調書上』を読む(その1)」。

初対面のKozic Joskoさんのご発表に日本愛を感じたのは私だけではないと思います。欧米からも注目される日本の宗教文化。面白い時代ですぞ。

自分の発表は、研究発表というよりも史料紹介。歴史学・宗教学・民俗学 他の研究者、歴史ガイド、地方自治体教育委員会などの皆様に活用して頂ければという気持ちで、次回も今日の続きの部分を活字化してご紹介いたします。

次回は11月7日(月)15時、同じ場所です。
http://banshowboh.world.coocan.jp/sagami_study/

2022年6月 2日 (木)

大山町調査(伊勢原市)その2

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本日も天保6年(1835)『大山地誌調書上』に記録されている石造物を調べに大山町まで出張。大山寺の受付の方と貴重な情報交換も出来て良かったのですが、山から良弁滝のあたりまで下って来たら、消防車が停まって消防士の皆さんが何か作業してるな?とふと川の向こう側の良弁滝に隣接する「かめ井旅館」さんの方に目を向けてみたら、月曜日にはあった建物がこのようにすべて消えていました。よく見れば辺り一面焼け焦げて焼失していることがわかりました。

立入禁止ロープが張られた火事場から出てきた近所の方らしき方に聞けば、なんと一昨日の朝、火事で燃えてしまったそう。びっくりいたしました。ニュースを検索したら確かに!

https://www.fnn.jp/articles/-/368625

その近所の方は親戚で、「かめ井旅館」さんの飼い猫が見つからないから探していらっしゃるとのこと。

かめ井旅館さんは、天保6年に江戸幕府地誌調所に提出した『大山地誌調書上』では「本山京都聖護院末流 同六角住心院触下」「修験御師兼帯」「天台宗 藤之坊」とあります。その当時は後継ぎが絶えていたのか「当体無之ニ付」「後見 久蔵」さんがこの報告書を書いています。そして、良弁滝と良弁堂周辺の諸堂はこの藤之坊の支配下にありました。

大山のふもとに江戸時代の終わりまで続いた希少な山伏にゆかりの場で大変な災難。人的被害がなかったのがせめてもの救い。

2022年5月30日 (月)

大山町調査(伊勢原市)

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本日は天保6年(1835)『大山地誌調書上』に記録されている石造物で現存しているものがあれば写真におさめようと大山の麓まででかけました。

享保12年(1727)の夏、大山のふもとに石碑が建てられました。当時、大山山頂に祭られていた石尊権現(今は阿夫利神社本社)は救済の仏様、十一面観音菩薩でもあるとされていて、その記念碑のような石碑。その十一面観音を祭っていたお寺の跡地に、300年の時を超えてその石碑はまだ現存しています。「石尊御本地」とはっきり読めます。でも、ご覧のように今は横倒しになって単なる物置台。

この話も含めて、万象房で事務局を務めている相模国霊場研究会の第6回を6月6日(月)に相模大野で開催いたします。現在14名ご参加予定。5/31まで申し込みを受け付けています。ご興味のある方いらっしゃいましたらご連絡ください。
http://banshowboh.world.coocan.jp/sagami_study/

2022年3月 5日 (土)

日本山岳修験学会第41回富士山学術大会オンライン参加

http://banshowboh.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-8cebc7.html

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