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2021年7月22日 (木)

58ページの楽譜「大峰で現在も唱えられる六根清浄の一例」

P58_yamanenbutsu_ohmine

自分は、兼業音楽家とは言え一応音楽も仕事としているので、山伏の修行や儀式の中に立ち現れてくる旋律やリズム、そして倍音の響きがその場面場面で効果的な役割を果たしていることにも注目します。20年近く前は、小さなICレコーダーはもちろん常に持っていて、電車の中ではなかなか覚えられないお経とか真言を反復記憶、修行中は個人的に音を記録。

読経や真言の声の重なり合いと自然に生まれる旋律とリズム、法螺の響き(上手下手の差はものすごくあり)、採灯護摩の結界の中で声を合わせて唱えられる日本音楽ラップのような修験懺法(せんぽう=懺悔の儀式)、などなどびっくりしたり感心したりの音楽世界が山伏の世界にもたくさんあります。

現在では、山伏も含めて日本仏教の声の力に焦点を当てた総合的な研究(大内典『仏教の声の技 ―悟りの身体性―』法蔵館 2016)も行われています。

ただ、大峰修行では、朝4時から夕方4時まで毎日12時間ひたすら険しい山道と行所を歩きそして勤行の繰り返しで、頭の中に一番沁みついたのはこの旋律と言葉でした。

しかも、先達によって実は微妙に違います。基本フレーズは全国の霊山でも同じようですが独自性もないわけではありません。個人的に大峰で感動したのは、この山念仏の音頭を伽耶院(がやいん、兵庫県三木市)ご住職の岡本孝道先生がとられた時で、その音程の正確さと声の張り、そして2回目の「六根清浄」(つまり4小節目)を低く入るメロディーで1回目(2小節目)と変えるヴァリエーションありなんだと気付かせて下さいました。

それにしても残念なのは、丹沢山地に響いていた中世近世の山伏の山念仏はどんなだったのかもうわからない、ということです。

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